スマホSEO対策とは?重要性と具体的な進め方を初心者向けに徹底解説
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- 最終更新日時
- 2025.09.26
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- 作成日時
- 2024.08.28
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SEO対策
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- 著者
- SIDER STORY 編集者
「スマホの普及率はもはや常識。でも、SEO対策はPC版でいいんじゃないの?」
そう思っていませんか?
現代において、スマホはもはや生活必需品であり、情報収集のツールとしても重要な役割を担っています。
企業のWebサイトにおいても、スマホユーザーへの対応は必須と言えるでしょう。
そこで重要になるのが「スマホSEO」です。
この記事では、スマホSEOの基礎知識から具体的な対策方法、そして取り組むメリットまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、自社のWebサイトのスマホSEO対策を強化し、より多くのユーザーを獲得するための第一歩を踏み出しましょう。
スマホSEOとは?重要性が増す背景
スマホSEOとは、スマートフォンで検索された際に、自社のWebサイトが上位に表示されるよう最適化を行うことです。
PC向けのSEOとは異なり、スマホ特有の画面サイズや操作性、利用シーンを考慮した対策が求められます。
なぜ重要?モバイルファーストインデックス(MFI)の完全移行
スマホSEOの重要性を理解する上で欠かせないのが、モバイルファーストインデックス(MFI)です。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| モバイルファーストインデックスとは | GoogleがWebサイトを評価・インデックス(データベースに登録)する際、PCサイトではなくスマートフォンサイトを主たる評価対象とする仕組み。 |
| なぜ導入されたか | かつてはPCサイトが評価基準でしたが、スマホからの検索がPCを上回ったため、より多くのユーザーが利用する環境に合わせて評価基準が変更されました。 |
| 現状 | 2018年から段階的に導入が進み、現在はほぼ全てのサイトでMFIへの移行が完了しています。 |
つまり、いくらPCサイトを豪華に作り込んでも、スマホサイトの品質が低ければGoogleからの評価は上がりにくい、ということです。
これが、今すぐスマホSEOに取り組むべき最大の理由です。
スマホSEO対策を行う3つのメリット
スマホSEOに正しく取り組むことで、企業は大きなメリットを得られます。
① 検索順位と集客力の向上
MFIの仕組み上、スマホ向けに最適化されたサイトはGoogleに評価されやすく、検索順位の向上が期待できます。
結果として、スマホで検索する多くの潜在顧客に自社サイトを見つけてもらう機会が増え、集客力がアップします。
② ユーザー体験(UX)の向上とブランドイメージ強化
スマホで見やすい、操作しやすいサイトは、訪問したユーザーに「快適」「親切」という良い印象を与えます。
この優れたユーザー体験(UX)は、サイトからの離脱を防ぐだけでなく、「この会社はユーザーのことを考えている」という信頼感につながり、ブランドイメージの向上にも貢献します。
③ コンバージョン率(CVR)の改善
スマホユーザーは、外出先や移動中など「今すぐ情報が欲しい」「すぐに予約・購入したい」というニーズを持っていることが多いです。
タップしやすいボタンや、入力しやすいフォームなど、スマホでの操作がスムーズなサイトは、ユーザーの「買いたい」「問い合わせたい」という気持ちを逃さず、商品購入や問い合わせといった成果(コンバージョン)に繋がりやすくなります。
【2025年版】スマホSEOで押さえるべき3つの必須項目
では、具体的に何から手をつければ良いのでしょうか。まずは以下の3つの必須項目から確認しましょう。
① モバイルフレンドリーな設計(レスポンシブデザイン推奨)
モバイルフレンドリーとは、「スマホにとって使いやすい」状態のことです。これを実現する最も効果的な方法がレスポンシブデザインの採用です。
- レスポンシブデザインとは
- PC、タブレット、スマホなど、ユーザーが見ているデバイスの画面サイズに応じて、ページのレイアウトやデザインが自動で最適化される設計のこと。
- なぜ推奨されるか
- URLが一つで済むため、サイト管理が効率的。
- Googleが公式に推奨している方法であり、SEO評価で不利になることがない。
② ページの表示速度とCore Web Vitalsの改善
スマホユーザーは、ページの表示が少しでも遅いとすぐに離脱してしまいます。Googleはユーザー体験の指標としてCore Web Vitals (コアウェブバイタル) を重視しており、このスコアを改善することが重要です。
| 指標 | 名称 | 内容 | 目標 |
|---|---|---|---|
| LCP | Largest Contentful Paint | 読み込み速度:ページの主要コンテンツが表示されるまでの時間 | 2.5秒未満 |
| INP | Interaction to Next Paint | 応答性:ユーザーがクリックやタップをしてから、画面が反応するまでの時間 | 200ミリ秒未満 |
| CLS | Cumulative Layout Shift | 視覚的な安定性:ページの読み込み中にレイアウトがどれだけズレるか | 0.1未満 |
特にINPは2024年3月に導入された新しい指標で、まだ対策できていないサイトも多いため、対応することで競合と差をつけるチャンスです。
③ モバイルでのUI/UX最適化
技術的な対応だけでなく、ユーザーが直感的に操作できるデザイン(UI/UX)も極めて重要です。
- タップ領域の確保
- ボタンやリンクは、指で押し間違えないよう十分な大きさ(最低でも48px四方)と間隔を確保する。
- 文字サイズの調整
- ピンチアウト(指で拡大)しなくても読める文字サイズ(最低でも16px)にする。
- 重要な要素の配置
- 電話番号や問い合わせボタンなど、ユーザーにアクションしてほしい要素は、押しやすい位置(画面下部の追従メニューなど)に配置する。
5ステップで実践!スマホSEO対策の進め方
ここからは、実際にスマホSEO対策を進めるための具体的な5ステップを、ツールを使いながら解説します。
Step1: 現状分析|自社サイトの課題を把握する
まずは、自社サイトがスマホユーザーにとって快適かどうかを客観的に把握しましょう。
1.PageSpeed Insightsで表示速度を計測する
- PageSpeed Insightsにアクセスし、自社サイトのURLを入力します。
- 必ず「モバイル」タブを選択し、Core Web Vitals(LCP, INP, CLS)の評価を確認します。「不合格」の項目が改善すべき課題です。
2.Google Search Consoleでユーザビリティを確認する
- Google Search Consoleにログインし、メニューから「エクスペリエンス」>「モバイルユーザビリティ」を選択します。
- 「使用できないページ」にURLが表示されている場合、「テキストが小さすぎて読めません」「タップ要素が近すぎます」といった具体的な問題点が報告されています。これらを一つずつ解消していきましょう。
【注意】モバイルフレンドリーテストツールは廃止されました
以前はGoogleから専用のテストツールが提供されていましたが、現在はサービスを終了しています。上記のPageSpeed InsightsやSearch Console、またはChromeのデベロッパーツールで確認してください。
Step2: ターゲットキーワードを調査する
スマホユーザーがどのような言葉で検索するかを理解し、対策キーワードを見直します。
- 音声検索を意識する:「渋谷 ランチ おいしい」のような単語の羅列だけでなく、「渋谷で美味しいランチが食べられるお店は?」といった話し言葉(自然言語)のキーワードも考慮します。
- ローカル検索を意識する:「歯医者 近く」「ラーメン 福岡市」のように、「地名 + サービス名」のキーワードはスマホ検索の代表例です。店舗ビジネスの場合は、Googleビジネスプロフィールの情報と連携させることも重要です。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?方法や具体的な選定手順を解説
Step3: モバイルユーザー向けにコンテンツを最適化する
PCと同じ内容でも、スマホでの「見せ方」を工夫するだけで、ユーザーの満足度は大きく変わります。
- 結論を最初に書く(PREP法): 結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順で構成し、忙しいユーザーがすぐに答えを見つけられるようにします。
- 短い文章と改行: 1文を60文字程度に抑え、2〜3文ごとに改行を入れると、スマホの縦長画面でも圧迫感がなく読みやすくなります。
- 箇条書きや図解を活用: 情報を整理し、視覚的に分かりやすく伝える工夫を取り入れましょう。
関連記事:コンテンツマーケティングとは?~成功するための戦略やポイントも紹介〜
Step4: 技術的な内部対策を実施する
ユーザーに見えない部分の技術的な改善も、表示速度や操作性に大きく影響します。
- 画像の最適化:
- ファイルサイズ圧縮: 専用ツールを使い、画質を維持したまま画像の容量を軽くします。
- 次世代フォーマット(WebP)の利用: JPEGやPNGに比べて圧縮率が高い「WebP(ウェッピー)」形式で画像を配信すると、表示速度が大幅に改善します。
- 不要なコードの削除: Webサイトを構成するCSSやJavaScriptの中から、使われていないコードを削除し、読み込み時間を短縮します。
Step5: 効果測定と改善を繰り返す
対策を実施したら、必ず効果を測定し、次の改善に繋げましょう。
- 確認するツール: Google Search Console
- 見るべきレポート: 「検索パフォーマンス」 > 「+新規」 > 「デバイス」
- 分析方法: 「モバイル」と「PC」の表示回数、クリック数、平均掲載順位を比較します。対策後にモバイルの数値が改善していれば、施策は成功していると判断できます。定期的にこのデータを確認し、改善のサイクルを回し続けることが重要です。
すぐに使える!スマホSEO対応度診断チェックリスト
自社サイトがどこまでスマホ対応できているか、以下の10項目でチェックしてみましょう。
- レスポンシブデザインに対応しているか?
- PageSpeed Insightsのモバイルスコアは50点以上か?
- Core Web Vitalsの3指標すべてが「良好」か?
- スマホで見たとき、横スクロールが発生していないか?
- 文字サイズはピンチアウトしなくても読める大きさ(16px以上)か?
- ボタンやリンクは指で押し間違えない十分な大きさがあるか?
- 電話番号をタップすると、そのまま電話がかけられるか?
- フォームの入力項目は大きく、入力しやすいか?
- 画像は圧縮され、WebP形式などで軽量化されているか?
- Search Consoleの「モバイルユーザビリティ」でエラーは報告されていないか?
3つ以上チェックが付かなかった項目は、優先的に改善すべき課題です。
スマホSEO対策に関するよくある質問
Q. PCとスマホで検索順位が違うのはなぜですか?
A. Googleの評価基準がモバイルファーストインデックス(MFI)に完全移行したためです。Googleはスマホ版サイトをメインに評価するため、スマホでの見やすさや表示速度がPCと異なれば、当然順位にも差が出ます。特に、スマホでしか表示されないコンテンツや、PCでしか表示されないコンテンツがある場合は、順位差が顕著に現れることがあります。
Q. 専門知識がなくても、どこまで対策できますか?
A. 専門知識がなくても取り組める対策は多くあります。本記事で紹介した「コンテンツの最適化(読みやすい文章作成)」や「画像の圧縮」などは、比較的簡単に行えます。まずはPageSpeed InsightsやSearch Consoleで現状を把握し、ツールが示してくれる改善項目の中から、分かりやすいものから着手するのがおすすめです。
Q. 対策してから効果が出るまでどれくらいかかりますか?
A. サイトの規模や競合の状況によりますが、一般的には3ヶ月〜半年程度の期間が必要です。軽微な修正であれば1ヶ月ほどで効果が見えることもありますが、SEOは継続的な改善が前提です。焦らず、本記事のステップ5「効果測定と改善」を地道に繰り返すことが成功への鍵となります。
まとめ|スマホSEO対策で未来の顧客を掴もう
この記事では、2025年現在のスマホSEOの重要性から、具体的な実践ステップまでを解説しました。
- スマホSEOはMFI完全移行により必須の施策
- 重要なのは「速度」「使いやすさ」「見やすさ」の3点
- Core Web Vitalsの新指標「INP」への対応が鍵
- ツールを活用し、「分析→改善」のサイクルを回すことが重要
スマホSEO対策は、単なる技術的な施策ではありません。それは、未来の顧客となりうる大多数のスマホユーザーに対する「おもてなし」です。
まずは本記事の「診断チェックリスト」を参考に、自社サイトの現状把握から始めてみてください。一つ一つの改善が、着実に未来の集客とビジネス成長へと繋がっていきます。
監修者紹介 Profile
大学在学中に株式会社デジタルトレンズに入社
- 自社メディア事業として複数メディアを統括し、社内MVPを複数回受賞。
- 新規事業部を立ち上げ、広告・SEOを含む複数施策のプロジェクトを1人で完結。
- 新卒1年目から福岡支社長に抜擢され、0からの立ち上げを経験。
2023年に独立し、株式会社サイダーストーリーを創業
- Webマーケティングを駆使した受託事業・自社事業を展開。
- AIを活用した業務効率化/業務標準化にも挑戦中。
