LPO対策とは?手順・方法・事例をわかりやすく解説!

LPO対策の基礎知識

LPO対策とは?

LPO対策とは、Landing Page Optimization(ランディングページ最適化)の略称で、ユーザーが最初に訪れるページ (ランディングページ) を改善することで、コンバージョン率 (CVR) の向上を目指す施策です。

コンバージョンとは、Webサイト上で設定した目標のことです。

例えば、資料請求、問い合わせ、購入などが挙げられます。

なぜLPO対策が重要なのか?

Webサイトは、ただ作るだけでは意味がありません。

ユーザーが訪問し、企業が求める行動 (コンバージョン) を起こして初めてその役割を果たします。

しかし、ユーザーの行動は様々で、必ずしもコンバージョンに至るとは限りません。

むしろ、ほとんどのユーザーはコンバージョンに至らず離脱してしまうと言われています。

そこで重要になるのがLPO対策です。

LPO対策を施すことで、Webサイト訪問者をコンバージョンへ誘導しやすくなり、結果として売上増加や顧客獲得などのビジネス成果に繋がるのです。

LPO対策で得られるメリット

LPO対策を行うことで、具体的には以下のようなメリットが期待できます。

  • コンバージョン率の向上
  • 広告費用対効果の改善
  • 顧客獲得単価の削減
  • ユーザー満足度の向上

LPO対策とSEO/EFO/CROの違い

Webマーケティングにおいて、LPO対策と混同されやすい施策として、SEO、EFO、CROがあります。それぞれの違いを正しく理解しましょう。

施策目的対象
LPO対策(ランディングページ最適化)ランディングページでのコンバージョン率向上ランディングページ
SEO(検索エンジン最適化)検索エンジンからの流入数増加Webサイト全体
EFO(エントリーフォーム最適化)フォーム入力完了率の向上エントリーフォーム
CRO(コンバージョン率最適化)Webサイト全体でのコンバージョン率向上Webサイト全体

SEO(検索エンジン最適化)とは?

SEOとは、Googleなどの検索エンジンの検索結果ページ (SERP) で、自社のWebサイトを上位表示させるための施策です。

SEO対策を行うことで、Webサイトへのアクセス数を増やし、潜在顧客の獲得を目指します。

関連記事:SEO対策で顧客獲得!メリット・デメリットをわかりやすく解説

EFO(エントリーフォーム最適化)とは?

EFOとは、ユーザーが入力するフォームを改善することで、離脱を防ぎ、入力完了率を高める施策です。

必須項目の見直しやエラー表示の改善などが挙げられます。

CRO(コンバージョン率最適化)とは?

CROとは、Webサイト全体を改善することで、訪問者をコンバージョンに導き、コンバージョン率を最大化する施策です。

LPO対策はCROの一部と言えるでしょう。

LPO対策にて重要視される各項目

ペルソナ設定

Webサイトに訪れるユーザーを想定し、年齢や性別、職業、家族構成、年収、興味関心、ライフスタイル、情報収集方法などの属性を具体的に設定します。

ペルソナ設定を行うことで、ペルソナに合わせたキャッチコピーの作成や、デザイン、訴求方法などの案を明確に出すことができます。

デザイン

ユーザーが訪問した際に、視覚的に魅力的で、分かりやすいデザイン設計になっているか見直します。

情報が整理されていなかったり、色が多すぎたり、文字が見づらかったりすると、ユーザーはストレスを感じて離脱してしまう可能性があります。

A/Bテスト

A/Bテストとは、2つのパターンを用意して、どちらのパターンがよりコンバージョン率が高いかを検証する方法です。

A/Bテストを行うことで、コンバージョン率の向上につながる最適な設計を見つけることができます。

また、A/Bテストを定期的に実施することで、改善点を把握し継続的に行えるでしょう。

関連記事:LPで効果的なA/Bテストとは?手順・注意点・ツールを徹底解説

フォームの最適化

LPOにおいて、フォームデザインの改善は非常に重要です。

資料請求や問い合わせなど、ユーザーに情報を入力してもらうフォームは、入力項目が多すぎたり、複雑すぎたりすると、途中で離脱してしまう可能性があります。

入力必須項目を最小限にしたり、入力しやすいUIに変更したりするなど、フォームを改善していくことが重要です。

コピーライティング

コピーライティングとは、ユーザーに商品やサービスの魅力を伝え、行動を促すための文章を作成することです。

ユーザーの心に響くような、魅力的なコピーライティングを行うことで、コンバージョン率の向上が期待できます。

どの文章がユーザーの目に留まり、CVの向上に影響を与えるかは、検証をすることでしか分かりませんので、積極的に効果検証を行い、現時点での最適な文章を見つけましょう。

SEO

SEOとは、Webサイトの検索エンジンで上位表示させるための施策のことです。

検索キーワードに対して、定められているアルゴリズムによって検索結果がランキングされます。

そのため、SEOではそのアルゴリズムに合わせて、Webサイト内の構成やコンテンツ、リンク構造などを制作する必要があります。

LPOとSEOは目的に違いがあるため、関係性はないように捉えられやすいですが、多くのLPOのためにユーザー数が増えていくことは、望ましいですし、サイト内の構築の方法によってはSEOに影響を及ぼします。

SEOに目を向けて、同時進行で改善に努めましょう。

【手順で解説】LPO対策の基本的な流れ

LPO対策の基本的な流れは以下の通りです。

1. LPO対策の実施で効果のあるLPか見極める

Webサイト分析ツールなどを活用してアクセス状況を分析し、LPO対策が必要なページを特定します。

商品購入を目的とするネット通販や、資料請求などが目的のLPであれば、CVの数値分析のためにLPOが適しているといえます。

逆に、そうでないLPや、極端にアクセス数が足りないと数値分析ができないため、LPOに不向きになります。

LPOをするべきなのか、行ったら数値に変化はあるのかを事前に検討しておきましょう。

2. 目的とKPIの設定

LPO対策を行う目的を明確化し、それに伴い、コンバージョン数やコンバージョン率などの具体的な数値目標 (KPI) を設定します。

目的やKPIが明確でないと、LPO対策の成否を判断することができません。

3. 現状把握と課題の特定

アクセス解析ツールなどを用いて、現状のWebサイトのアクセス状況やユーザー行動を分析し、課題を明確化します。

例えば、ヒートマップツールを用いることで、ユーザーがWebサイト上のどこをクリックしているのか、スクロールの動きはどうなっているのかなどを分析することができます。

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4. 改善案の実施

分析結果に基づき、具体的な改善案を検討し、Webサイトに反映させます。

例えば、ボタンの色や文言を変更したり、ページのレイアウトを変更したりするなどが挙げられます。

5. 効果検証

改善実施後、A/Bテストなどを活用して効果を検証し、さらなる改善を検討します。

LPO対策は、一度実施すれば終わりではなく、継続的に改善を繰り返していくことが重要です。

【事例でわかる】効果的なLPO対策の方法8選

LPO対策には、様々な方法がありますが、ここでは、代表的な8個の方法を紹介します。

1. ファーストビューの改善

ファーストビューとは、Webサイトにアクセスした際に、スクロールせずに画面に表示される範囲のことです。

ファーストビューは、ユーザーが最初に目にする部分であり、Webサイトの印象を大きく左右します。

ユーザーの興味関心を惹きつけるような、魅力的なファーストビューを設計することで、その後の回遊率向上に繋がります。

2. 行動喚起の明確化

ユーザーに何をしてほしいのかを明確に伝えることが重要です。

例えば、「資料請求はこちら」「お問い合わせはこちら」など、ユーザーが迷わずに行動できるよう、分かりやすいボタンを設置しましょう。

3. コンテンツの最適化

Webサイトのコンテンツは、ユーザーにとって有益な情報である必要があります。

ユーザーの検索意図とニーズを満たす、質の高いコンテンツを提供することで、ユーザーの滞在時間増加やコンバージョン率向上に繋がります。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?~成功するための戦略やポイントも紹介〜

4. 回遊性の向上

ユーザーがWebサイト内を回遊しやすくなるように、内部リンクを適切に設置しましょう。

関連性の高いページへ誘導することで、ユーザーの回遊率を高め、より多くの情報を提供することができます。

5. CVボタンの改善

CVボタンは、ユーザーの目に付きやすく、クリックしやすいように、デザインや配置を工夫する必要があります。

例えば、ボタンの色やサイズ、形状などを変更したり、アニメーションを追加したりするなどが挙げられます。

6. レスポンシブデザインの採用

スマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスで快適に閲覧できるよう、レスポンシブデザインを採用しましょう。

レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズに合わせて、Webサイトのレイアウトやデザインを自動的に調整する技術のことです。

7. ページ読み込み速度の改善

Webページの表示速度は、ユーザーの離脱率に大きく影響します。

表示速度が遅いと、ユーザーはストレスを感じてしまい、コンバージョン率の低下に繋がる可能性があります。

Webサイトの表示速度を改善することで、ユーザー体験を向上させ、コンバージョン率を高めることができます。

8. ABテストの実施

A/Bテストとは、2つのパターンを用意して、どちらのパターンがよりコンバージョン率が高いかを検証する方法です。

例えば、ボタンの色や文言、画像などを変更して、A/Bテストを行うことで、より効果的なパターンを見つけることができます。

LPO対策を成功させるためのポイント

LPO対策を成功させるには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

1. 継続的なデータ分析

LPO対策は、一度実施すれば終わりではありません。

アクセス状況やユーザー行動は常に変化するため、継続的にデータを分析し、改善を繰り返していく必要があります。

2. ターゲットユーザーを意識する

誰に向けてLPO対策を行うのかを明確にすることが重要です。

ターゲットユーザーの属性やニーズを把握し、ペルソナを設定することで、より効果的なLPO対策を実施することができます。

3. PDCAサイクルを回す

LPO対策は、PDCAサイクルを回していくことが重要です。

Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)

を繰り返し行うことで、より効果的なLPO対策を実施することができます。

LPO対策に関するよくある質問

LPO対策に関して、よくある質問をまとめました。

Q. LPO対策は、いつから始めればいいですか?

A. Webサイトを公開したら、すぐにでも始めることをおすすめします。

なぜなら、Webサイトは公開した瞬間から、ユーザーの反応を得ることができるからです。

ユーザーの反応を分析することで、LPO対策のヒントを得ることができ、より効果的なWebサイトに成長させることができます。

また、LPO対策は、早いうちから始めることで、より大きな効果を得られる可能性があります。

なぜなら、Webサイトのアクセス数が少ない段階であれば、改善による効果を測定しやすいためです。

Q. LPO対策には、どれくらいの費用がかかりますか?

A. LPO対策の費用は、ケースバイケースです。

専門業者に依頼する場合は、数十万円から数百万円かかることもありますが、自社でLPO対策を行う場合は、費用をかけずに実施することも可能です。

LPO対策の費用対効果は、Webサイトのアクセス数やコンバージョン率などによって異なってきます。

そのため、事前にLPO対策の目標を設定し、費用対効果を検討することが大切です。

関連記事:LPOの料金相場

まとめ|LPO対策でWebサイトの成果を最大化しよう!

LPO対策は、Webサイトの成果を最大化するために欠かせない施策です。

LPO対策の基本的な知識や手順、具体的な方法などを理解し、自社のWebサイトに最適なLPO対策を実施していきましょう。

LPO対策について、さらに詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

監修者紹介 Profile

Kazuki Sumida
株式会社サイダーストーリー炭田 一樹

大学在学中に株式会社デジタルトレンズに入社

  • 自社メディア事業として複数メディアを統括し、社内MVPを複数回受賞。
  • 新規事業部を立ち上げ、広告・SEOを含む複数施策のプロジェクトを1人で完結。
  • 新卒1年目から福岡支社長に抜擢され、0からの立ち上げを経験。

2023年に独立し、株式会社サイダーストーリーを創業

  • Webマーケティングを駆使した受託事業・自社事業を展開。
  • AIを活用した業務効率化/業務標準化にも挑戦中。